稲城市の市民憲章には「太陽と緑をたいせつにし、土の香りのあるまちをつくりましょう」とありますが、急激な都市化により大きなマイナス面を生じてきている事を教えられました。
南山の広大な森林は、きれいな空気を守る上でも大きな貢献をしています。皆さんも休日の朝には妙見寺から南山を経て、小沢城址の方へ散歩して見てください。気持ちの良い甘い空気が胸一杯吸えるはずです。
「稲城大気汚染測定連絡会」(代表:田中さん)は、2006年10月14日の市民シンポジュウムで「東京都教育委員会の学校保健統計書によると、稲城の小学生の喘息発生率は、平成13年には都内で一番低い2%以下であったが、平成17年には、新宿区・豊島区・中央区と同率の6~8%になっている」と発表しました。
同連絡会によると、稲城市内では02年12月から06年6月の間に7回の調査の中で、国の定めた環境基準(NO2)0.04%~0.06ppmを超える数値が10回も検出され、0.04ppmを超えたのは90回もあるとの事でした。
国の定めた「環境基準」は、人が生きてゆく上での「最低限の数値」であり、「生活実感」では0.04ppmを越すと、長い時間その中にいたときは、のどや目が痛かったり苦しくなり、空気が悪いと感じる数値です。0.06ppmを超えると明らかに健康に被害を与えます。
「0.06ppm」を超えた数値が検出されたことのある場所は以下の通りです。
矢野口 4小近く 0.065ppm
よみうりランド通り 0.060ppm
0.073ppm
百村 1中近く 0.068ppm
平尾 131 0.077ppm
向陽台 尾根幹線5中下 0.070ppm
スーパー三和前 0.062ppm
6丁目 0.062ppm
5中角 0.063ppm
若葉台 6中下 0.071ppm
同連絡会の話しでは、稲城市は常時正確に測定できる本格的な機器を市役所と市民病院に常設していますが、「経費が掛かるから動かしていない」・・ということでした。また、設置場所が市役所の屋上などであり、本来設置すべき「道路の近く」などではない模様であり、こうした大気汚染の変化に関してはあまり把握をしていない様子・・との事した。同連絡会は最近測定器具を購入し、07年12月にも、数名の市民、保育園の関係者などの協力を得て測定をしているとの事です。
昨年、尾根幹線が矢野口から一直線に開通した事で、大変便利になりました。また、三和スーパーのショッピングセンターが完成するなど、益々便利になっています。しかし、何処まで便利にするか・・と、健康に良い空気や、森林豊かな南山などの里山を残すかは、バランスが必要と私達は考え、「稲城大気汚染測定連絡会」にお話を聞きました。
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